着床障害に対する鍼灸治療
着床障害とは、受精卵が子宮内膜にうまく着床できない状態を指します。体外受精などで良好な胚を移植しても妊娠に至らない場合、着床障害が疑われることがあります。
着床障害の主な原因として以下のものが考えられます。
1. 子宮内膜の状態
子宮内膜が十分な厚さに育たない(7mm以下)
血流不足により内膜の質が低下している。
ホルモンバランスの乱れ(エストロゲン・プロゲステロン)
2. 血流循環の低下
冷えや自律神経の乱れにより、骨盤内の血流が悪くなる。
長時間のデスクワークや運動不足。
3. ストレスと生活習慣
強い精神的ストレス。
睡眠不足や不規則な生活。
スマートフォンやインターネットの長時間使用による自律神経の乱れ。
4. 免疫・炎症の影響
慢性的な炎症。
免疫バランスの乱れにより、受精卵を異物として排除してしまう。
※4の免疫や慢性炎症は病院での治療が最優先となり、鍼灸での効果は緩慢または無効です。
着床障害に対する鍼灸治療では「血流改善」「自律神経の調整」「体を妊娠しやすい状態に整える」ことを目的とします。
薬だけでは補いきれない体全体のバランスにアプローチできる点が特徴です。
鍼灸による具体的な治療アプローチ
1. 骨盤内・子宮周囲の血流改善
下腹部や腰部への鍼灸刺激により血流を促進。
子宮内膜に栄養と酸素が届きやすい環境を整える。
2. 自律神経の調整
手足や背中のツボを使い、交感神経と副交感神経のバランスを調整。
ストレスによるホルモン分泌の乱れを緩和。
3. 冷えの改善
お灸を用いて下腹部や足元を温める。
冷えによる血流低下を防ぎ、着床しやすい体づくりを目指す。
4. 体質改善のサポート
胃腸機能の調整。
睡眠の質の向上。
疲労回復を促し、妊娠を支える基礎体力を高める。
鍼灸治療のメリットとして以下のことが挙げられます。
・副作用が少ない
・継続することで体質改善が期待できる
・不妊治療と併用しやすい
・心身のリラックス効果が高い
着床障害は一つの原因だけで起こるものではなく、血流・ホルモン・自律神経・生活習慣などが複雑に関係しています。
鍼灸治療は体全体のバランスを整えることで、着床しやすい環境づくりをサポートします。
医療機関での治療と併用しながら、無理のないペースで体質改善を目指すことが大切です。