体質改善と漢方・薬膳相談

自律神経の乱れや原因不明の症状の治療法の一つが「体質改善」です。
体質は人それぞれ異なり、暑がりの人もいれば寒がりの人もいますし、胃腸が強い人もいれば胃腸が弱い人もいます。
ストレスや疲れが頭痛に出る人もいれば、のどの腫れや咳、胃痛に出る人もいますが、これは体質が異なるために起こることです。

まず知っておいて欲しいのは体質改善は筋トレと同じで、時間がかかります。
鍼灸や漢方薬、薬膳で体質改善は可能ですが、数回の治療や数週間で体質は変わりません。
筋トレの効果が出るのは早くて3ヶ月と言われています。
体質改善も効果を実感できるのはそのくらいの期間が必要です。

体質改善で最も効果が出やすいのは「気滞」タイプです。
鍼灸は気の詰まりや乱れなどを調整することを得意としており、過呼吸のコラムでも書いた通り気の巡りに対して即効性と高い持続性があります。

逆に最も時間のかかる体質改善は「痰湿」タイプです。
痰湿は体の中の余分な水分のことで、粘滞性があり排出されにくいと言う特徴があります。
また痰湿は飲食の不摂生が原因で発生し溜まりやすいため、痰湿が絡んだ体質改善には時間を要することがしばしばあります。

 

当院では体質改善や漢方薬のご相談を承っております。

鍼灸治療と同時に体質に合う漢方薬や、避けて欲しい食材や積極的に食べて欲しい食材などをご提案いたします。

鍼灸治療では体全体の体質を診て、特に胃腸や自律神経の調整をメインにします。
漢方薬も薬膳も胃腸で消化吸収されることで効果が出現するので、胃腸を元気にすることが体質改善の最優先事項となります。
また自律神経の調整は漢方薬では難しいところがあり鍼灸が優れています。

漢方薬は気血を補う効能に優れており、血虚や腎虚(不妊症の原因)などの体質改善には漢方薬の併用が近道です。

また体質を形成する最も大きな要因は日々の食生活や運動習慣です。
食生活に関しては症状悪化の原因となっているものを食べないことが重要で例えば冷飲食や辛いものなど刺激物がそれに該当します。
その上で積極的に摂取したほうが良い食材や料理をご提案します。

 

体調を維持・向上させながら体質を変えると言うのは実は難しくて、例えば痰湿除去や巡りを改善するために有酸素運動で発汗させるのは有効な手段ですが、発汗と共に気も消耗します。
発汗と同時に気を補わないと、運動して汗をかいているのに体の疲労感やだるさが強くなったり元気が出ないなど別の症状がでます。

体調が悪化しないよう当院では鍼灸治療を通じ体質を常にチェックしながら漢方薬や薬膳のご提案をして、体質改善のお手伝いをいたします。

2025年08月05日