過呼吸の鍼灸治療
強い緊張感や不安などが引き金となり呼吸が浅く速くなる状態を過呼吸と言い、過換気症候群やパニック発作で起こることが多い症状です。
過呼吸になると強い息苦しさで、特に息を吸いづらく感じます。
そのため呼吸ができなくなる、死んでしまうのではないかと言う不安感が急激に強くなり、さらに過呼吸の症状を悪化させてしまいます。
また息苦しさから大きく空気を吸い込もうとするのですが、すでに肺に空気が入った状態でさらに吸おうとするので息を吸えず、これが息が吸えないと感じる原因となります。
過呼吸のときは、息を吐くことを意識しなければなりません。
息を吐けば必ず横隔膜や肺が膨らもうとして息を吸えるので、周囲の人はまず息を吐くよう伝えてください。
「呼吸」の字の通り、まずは吐くことが大切です。

鍼灸は気の巡りを調整することを得意としており過呼吸症状には即効性、持続性共にかなり高い効果を発揮します。
手足の気を調整するツボに鍼を打ちますが、症状が出ていても打った瞬間に過呼吸が治まるほどの即効性を持ちます。
同じツボを指圧してもここまでの効果は出せません。
強い過呼吸が出ている場合は、1~2日おきに集中的に治療をおこないます。
過呼吸のみの症状であれば治療時間は30分で十分なので、「ちょこっと鍼灸」で毎日鍼治療をおこないます。
多くの場合、2~3回で過呼吸発作を軽減させることができるので、その後は1~2週間に1回の治療を続けていきます。
1~2週に1回の治療間隔のときは鍼灸治療75分の時間で、自律神経の調整の治療も組み込んでいきます。
2~3ヶ月ほどで強い過呼吸発作もほとんど出ない状態になるので、その後は月1回を目安に定期的な鍼灸治療を続けていきます。
過換気症候群やパニック障害での過呼吸発作は、思いがけず出ることもあるので症状が治まってもしばらくは治療が必要です。
またセルフケアの方法も知っておくと不安感が軽減され、症状が出づらくなります。
過呼吸でお悩みの方は、一度ご相談ください。