足関節の捻挫
足関節の捻挫は運動中だけでなく、階段やちょっとした段差を踏み外したり、ヒールの高い靴で歩いていてよろけたときに捻ったりと日常でも良く起こるケガの一つです。

足関節は内側に可動域が広く捻挫をする時は内反捻挫を起こしやすく、足首の外側を痛めることが多いケガです。
足首は細かい骨が集まっており、それらを靭帯が強力に結び付けています。
内反捻挫で痛めやすいのは前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯などです。
捻挫は靭帯がグイっと伸ばされ損傷したり、重症では靭帯が千切れてしまいます。
受傷後は患部が腫れたり内出血で紫色になり、動かすと強い痛みが出ます。
靭帯が損傷すると組織修復のため、患部に糊のような粘性の物質が出てきます。
この物質が出る期間は受傷から1週間ほどで、それ以降は量が減ってきます。
このため捻挫から1週間は固定と安静がとても重要で、この期間の固定が甘かったり、運動を続けたりすると足関節を固定する靭帯が不完全なまま修復されてしまいます。
伸びきった靭帯では足関節を固定することができず、捻挫を繰り返しやすくなります。
これが「捻挫がクセになる」と言う状態です。
足関節捻挫は炎症を抑え、良肢位で固定するのが最も重要な治療となります。
そのうえで患部やその周囲に鍼を打ち周囲の血行を改善し内出血を散らしたり、発痛物質を流すことで治癒を促進することができます。
当院は鍼灸院ですが、私はスポーツ外傷を数多く見てきました。
特に足関節捻挫は軽症から重症まで診ましたが鍼治療をやると痛みの軽減や治癒の促進に有効なので、ぜひはり治療を試してみてください。