自律神経失調症の治療

自律神経失調症の鍼灸治療ですが、陰陽バランスが崩れたことにより起こるので、その調整をおこないます。
陰が弱っていれば陰を補い、陽が弱ければ陽を補う、陽が強ければ取り除く…と言った具合です。

どのツボに鍼を刺したりお灸をするかと言うと…

①気海(おへその下指二本分くらい)にお灸。「気の海」の名前の通り気を補うことができます。お灸は温灸と言って熱くないお灸です。


②復溜(足の内くるぶしから指三本程上)に鍼を打ちます。ここは陰を補うツボです。
③合谷(手の親指と人差し指の間)に鍼。有名なツボですね。ここは気に対して万能なツボで、ここを補うと元気が出ます。
④三陰交(足の内くるぶしから指四本上)に鍼。これも有名なツボです。ここは血のトラブルに有効なツボで、婦人科系でよく使います。

それ以外では自律神経失調症の症状で一番つらい症状に対して、有効なツボを選んで打っていきます。
例えば頭痛なら後頭部の天柱や風池、耳鳴りなら聴宮、胃痛なら足三里など、人により症状はいろいろなので、使うツボも変わってきます。


自律神経の不調は陰陽バランスの崩れと言うのは前回書きましたが、「陰陽の偏衰、偏盛は己では戻れない」と言う言葉があります。
言い換えれば自律神経失調症は、自然に治すことは難しいとも言えます。

そういう意味でも自律神経失調症の治療は鍼灸、漢方薬が得意とするところで、鍼灸が最適なのです。

2022年11月11日