機能性ディスペプシアの原因②

④いろいろな原因による詰まり(痰湿・瘀血・気機阻滞)
人体は筋肉や気血、内臓など常に動いていないと気血や栄養素などが届かなくなってしまうため動いている状態が正常とされます。
その動きが何らかの原因で阻害されると痛みや機能低下と言った症状を引き起こします。

痰湿は体の中の余分な水分で、これはヘドロのような粘滞性を持ち気血を動きを緩慢にします。
痰湿が胃腸にベタっと張り付くと胃腸の動きが阻害され、消化不良、下痢、便秘などの症状がでます。

瘀血は汚れた血のことで血流疎外の原因となります。
胃の血脈(血管)が瘀血で詰まると、胃に十分な栄養素や血流が届かず胃の運動機能が低下し、これもまた胃の消化作用に悪影響を与えます。

気機とは気の流れのことで、お腹の気の流れが悪くなると胃腸全体の流れが悪くなり腹痛、下痢、便秘、食欲不振などの症状があらわれます。

それぞれ詰まりの原因を取り除く治療をおこないます。

 

⑤食事の不摂生(胃熱・胃寒)
飲食物は胃腸にダイレクトに影響を与える要因となります。
油っこいものや辛い物を摂りすぎると胃の中で飲食物が熱化し、胃に熱がこもります。これが「胃熱」で焼けるような胃痛が生じます。
刺身やアイス、冷えたビールやお酒など冷飲食を摂りすぎると胃の中は冷えて「胃寒」と言う状態になり、ギュッと締め付けるような、キリキリとした胃痛が出現します。

これらに関してはまず食事の見直しが必須となります。

 

当院でよくみる機能性ディスペプシアの原因の多くはこの5つのいずれかであることが良くあります。

原因が分かれば治療法も決まり、それに沿った治療を行います。

2024年11月14日