自律神経失調症

自律神経失調症は、特定の症状がでる疾患名ではなく自律神経が乱れることにより起こるいろいろな不調の総称と言っていいでしょう。
そのため、人により症状の出かたもさまざまです。

例えば頭痛、めまい、吐き気、だるさ、下痢、便秘、動悸、耳鳴り、体の痛み、緊張、過呼吸などなど数え上げるとキリがありません。
自律神経失調症は、人間の身体の自律神経によって制御されているすべてに悪影響が出ます。

自律神経失調症を東洋医学ではどうみるでしょうか?
東洋医学には陰陽と言う考え方があり、これは起立性調節障害でも書きましたが、交感神経が陽、副交感神経が陰と考え、陰陽のバランス=交感・副交感神経のバランスが乱れたものと考えられます。

陰陽バランスは東洋医学の基本にして最重要概念です。
その陰陽バランスを整えるのに鍼灸や漢方薬は最適です。

少し踏み込んだ説明をすると…
陽は気で、陽(気)が増えすぎると、のぼせ、目まい、頭痛、耳鳴り、多汗、吐き気、イライラ、過呼吸などの上半身に症状が出やすくなります。
逆に陽(気)が減りすぎると倦怠感、冷え、風邪をひきやすい、むくみなどの元気が出ないような症状が出ます。

 

陰は血や水分で、陰(水分)が増えすぎると下痢、むくみ、足の冷えや重だるさなどがあらわれます。
陰(血)が減りすぎると貧血、不眠、不安、冷え、不妊症などの症状があらわれます。

このように陰陽のバランスが崩れると現れる症状は、自律神経失調症の症状とピタリと当てはまります。

2022年11月11日