痰湿による症状のセルフケア

まもなく梅雨で、ジメジメとした雨の日が多くなってきました。

天気が悪くなる前や、台風の前などに体調が悪くなるのは外気の湿気と体内の痰湿が結びついてしまうことが原因です。
痰湿とは体の中の余分な水分のことで、いわば汚れた水です。
人体にとって水分は大切なものですが、それが適切に排出されず体の中に溜まってしまうとむくみや冷えなどの原因となります。

 

痰湿によって起こる症状は次のようなものがあります。
・むくみ、冷え、のぼせ。
・頭痛、めまい、不眠
・耳鳴、突発性難聴、メニエール
・吹き出物、ニキビ、いぼ、肌荒れ
・不妊、生理痛、生理不順、PMS(月経困難症)
・疲労感、だるさ、倦怠感
・胃痛、腹痛、食欲不振、下痢、便秘

痰湿が生み出される原因は、体の巡りが悪く排出するパワーが弱いために溜まる場合と飲食の不摂生で過剰に溜まる場合の二つのパターンがあります。
痰湿はネットリとして排出されにくく、下に溜まるという特徴があります。
ドロドロしたヘドロや下水のイメージですね。

 

それを排出するには、汗で出すか尿で出すかのどちらかとなります。
最も効果的なのは運動して汗で出すことです。
ジョギングなどの有酸素運動や、筋トレなどでしっかりと汗をかきましょう。
運動をすると体が温まるので、痰湿によって巡りが悪くなっている血行も改善します。
ジョギングなら30分ほど。ウォーキングなら早歩きで60分ほどが目安です。
しっかりと汗をかくことが大切なのでダラダラ運動しても意味がありません。

 

もう一つは尿で出すことですが、利尿剤は病院で出してもらうことでしか手に入らないので普段の飲み物をハトムギ茶や黒豆茶など利尿効果の高いお茶にしましょう。

痰湿の治療で大切なのは食事の見直しです。
ビール、ワインをはじめとしたアルコールは全て痰湿を生み出します。
痰湿を取り除きたいなら禁酒は絶対です。
また味の濃いものや辛いもの、インスタント食品も痰湿を生み出すので食生活の見直しをしましょう。
例えどんなに運動や鍼灸治療をしたとしても、食事でこれらのものを摂っていたらまず効果は出ません。それほど食事が体質に与える影響は多いのです。
まずは入ってくる痰湿の原因を断ち、そのうえで治療を進めなければいけません。

 

痰湿阻滞によって引き起こされる症状はどれもつらく、長引きやすいものが多いのですが、日常生活の見直しにより痰湿を除去することで体質改善、症状の改善へとつながっていきます。
まずはできることからスタートしましょう!

 

2023年06月02日