ディスペプシアとヨーグルト

ディスペプシアや胃痛、下痢などの胃腸症状が出ているときに特に気を付けて欲しいことがあります。
それは「冷たいヨーグルトを食べないこと」です。

ディスペプシアや胃腸症状にはヨーグルトの○○菌が効くとか、△△という成分が良いというのは間違いありませんし、医師からヨーグルトを積極的に食べてくださいと言われた方もいると思います。

しかし、ヨーグルトを食べないでほしい理由は二つあります。

一つは冷たいヨーグルトは胃を冷やすためです。
薬膳学においてヨーグルト(乳製品全般)は平性ですが、基本的に冷蔵庫で冷やした状態で保管されているため寒性になってしまいます。
食べるなら常温に戻してからにしましょう。
トッピングにも気を付けてください。
キウイやバナナは寒性の食材なので、冷えたヨーグルトにバナナを入れて食べたりしたら寒性の食材のW効果で胃は冷え切ってしまい、胃痛や胃の機能低下をさらに加速させてしまいます。

もう一つの理由としては「日本人の体質に合わない」というのがあります。
日本のように四方を海で囲まれた湿気の高い地域において、滋陰効果のあるヨーグルトは脾胃の動きを阻害する湿邪が溜まる原因となります。
ヨーグルトは乾燥しているヨーロッパの人々にはバッチリ合う食材ですが、日本人にはあまり合う人は多くないと思います。

日本人の体質に合う発酵食品と言えば納豆です。
納豆は去湿効果のある大豆が原料で納豆は温性に区分されます。
胃腸の湿を取り除き温める納豆は、ディスペプシアや胃腸症状が出ている方には最適な食材です。

ヨーグルトを否定しているわけではありませんが、ヨーグルトを2か月以上毎朝食べているけど症状が良くならない。という方は試しにやめてみてください。
知らず知らずのうちに冷えが溜まっているかもしれません。

2022年10月07日