難聴・耳鳴・耳閉塞感の原因

難聴や耳鳴など、耳の異常で鍼灸を受けられる方はとても多く、特に突発性難聴は耳鼻科の治療でも限界があるため、鍼灸を頼って来院される方もおられます。

鍼灸も万能ではないため、全ての難聴や耳鳴を治せるわけではありませんが東洋医学と言う西洋医学とは違う視点から原因を探り治療をしていけるのが強みです。

突発性難聴やメニエール症候群に伴う耳鳴、耳閉塞感がなぜ起こるのか?
今回は東洋医学の視点からご説明します。

 

難聴は耳の経絡が詰まり、気や血の巡りが阻害されて発症します。
耳の経絡(耳絡)が詰まる原因はいくつかあり、
①ストレスが過度になり気血が詰まり耳を塞ぐ。
②風邪を引いたときの邪気が耳絡に留まり詰まる。
③寒さや湿気などが耳絡に詰まる。
④ケガなどで血の巡りが悪くなり、耳を栄養できなくなる。
等の原因があり、特に多いのは①と③のタイプです。

高齢になり耳が遠くなるような難聴は虚証タイプの難聴で、今回こちらは割愛します。

経絡が詰まって耳を塞ぐため聞こえが悪くなり難聴となり、耳内で音が反響するため耳鳴が現れます。
耳閉塞感が出るのは耳とその周囲の経絡が塞がれるためです。

つまり難聴、耳鳴、耳閉塞感は経絡阻滞と言う同じ原因によって引き起こされ、突発性難聴やメニエールなどで出る目まいも同様に経絡が詰まったことが原因で、気血が頭に昇らずにおこると考えられています。

経絡阻滞を解除してあげれば、耳の経絡が通りこれらの症状が緩和されると言うのが突発性難聴の鍼灸治療の説明となります。

2023年10月12日