モンスターメーカー二次創作小説サイト:Magical Card

10.終宴



 ガルーフは席から立って、サーベルの鞘でレイランドをつついた。酒に溺れた騎士に緊張を無理やり与えると厩舎の在処を聞き出した。そして一人でさっさと天幕を出ていった。

 そして席に残された者たちは、「留意すべき要素が生まれたと感じます。ガーグレン将軍が訪れるまでの間は特使殿を歓待し続けてはいかがでしょう」

「エ・ガルカ様のおっしゃる通り……。奴は衆目にオークの面を晒すことを恐れて先を急ぐのでしょう。そこをそうさせないのです……」好んで体内へ取り入れた酒の熱にレイランドは苦しんでいる。

 ファンタール卿は目を閉じ、かぶりを振る。「ガルーフ君は我らの気配をたびたび感じ取り、そのつど素直な気持ちを吐いている。オークの兵は素直に戦うほど強いものだ。それと、わたしは安眠を妨げられた分ぐっすり眠りたいと思っている」「エ・ガルカ。留意すべき事柄があるというなら正確なところを後ほど文書にまとめておいてくれたまえ。レイランドはオークとの酒の戦いの疲れを癒すよう。そしてもう少しだけ騎士らしくあるよう心がけること。二人とも顔が赤いよ」まとめて下命するとファンタールは自らの顔をなでて汗を拭った。大きなあくび。