サイオン
名作アーケード版

 MSXのシューティングの中でも、屈指の簡単さを誇ると言われるサイオンです。ワープの仕方さえ知っていれば、 賛否両論のエンディング(否のみ?)を見られるのはまず確実です。
 サイオンはMSX版だけでなく、アーケード版も若干忘れられてる雰囲気があり、とても残念です。 今回はMSX版だけでなく、アーケード版も振り返ってみましょう。


アーケード版は全999面

 MSX版の99面(正確には100面?)に対し、アーケード版はその約10倍の全999面あります。 敵の攻撃も激しいので、ワープを使っても最終面にたどり着くのは至難の業です。
 面の構成はMSX版が1周3面なのに対し、アーケード版は1周4面。網目状の基地を破壊する面が、もう1面多くなっています。



ワープ条件の微妙な違い

 アーケード版は全999面もあるため、MSX版よりもさらにワープが重要になります。で、このワープの条件設定が難しく作られています。

[MSX版のワープ]
①2面クリア後に地表の野球場と競馬場に爆弾を
 投下して、ボールと馬を出現させる
②基地面の最初に現れるスフィンクスの上を通っ
 て、スフィンクスの顔を上に向ける
③次の周回で、2面クリア後、地表の中央を走る
 道路の上で待機

[アーケード版のワープ]
①3面クリア後に地表の森林 、野球場、競馬場に
 爆弾を投下して農夫 、ボール、馬を出現させる
②基地面の最初に現れるスフィンクス2体の上を通
 って、両方のスフィンクスの顔を上に向ける
③次の周回で、3面クリア後、地表の中央を走る
 道路の上で待機

 アーケード版でワープ条件となっている農夫は、画面左端の森林に出現し、野球場や競馬場とは縦横ともに距離が離れています。 競馬場付近を通りかかると自機がウィーンと飛んでいってしまうので、爆弾を投下するのは森林、野球場、競馬場の順序になります。 この3箇所をしっかり撃つには、その上の網目状の基地をいつ破壊するかというタイミングが重要で、 そのタイミングの幅の狭さはMSX版を遥かに超える厳しさがあります。
 もう一つ厄介なのが2体のスフィンクスです。左右両方の頭上を通過するのは時間的にギリギリ。かつスフィンクスの反応が悪いため、 頭上を飛んでもこっちを向いてくれない場合があります。




地上で横座りする謎のキャラクター

 基地面で時々、ホントに時々登場する敵キャラクターがいます。地上にゆったりと横座りし、赤いボール状のターゲットを手に持っています。  記憶では300~400面台で登場するというイメージがありますが、どんな条件で現れるのかは謎のままです。
 この確実に西川のりおのフラワールームをモチーフにしたロボット(してないか)は、MSX版には登場せず、アーケード版でしか見ることができません。



タイトル画面                1面はMSXとは異なり紫色ベース

アーケード版も熨斗袋が登場        2面。アーケードは1周4ステージ制

3面。地表が美しい!!            4面。スフィンクスは左右に2体

最終ターゲットの脆さは同じ        アーケード版のみ登場する農夫


ごく稀に登場する謎の敵(中央)       拡大してみると…


MSX×アーケード 比較表