スーパードリンカー

発売年:1983年
メーカー:アスキー / アンプルソフトウェア
価格:4800円
機種:MSX
媒体:ROMカートリッジ

「無類の酒好きがあちこちの酒をかすめてほろ酔い加減で歩いています。 と、追いかけてきたお巡りさんと角でバッタリ。 早く全部のボトルを飲み尽して次の街へ逃げこんでください。」
(パッケージより)


操作方法

↑↓←→  :移動
スペースキー:ジャンプ

画面上のボトルを全部集めれば面クリア。
画面右側の7色のゲージが点滅し、現在の酔っぱらい度を表示する。 真ん中(緑)のほろ酔い時が最も走るスピードが速く、 酔いが強くなったり(赤に近づく)、酔いがさめる(白に近づく)ほどに、 動きが遅くなる。



思いっきり偽ロードランナー

 MSXの歴史は「まがいものゲーム」の歴史でもあります。 MSXの世界ではファミコンやアーケードで人気のソフトが移植されない時に、 それに似たソフトが発売されるケースがよくありました。 ユーザーも「ははーん、あのゲームのニセモノだな」と察知し、代用品として購入するという、大人の関係(大人か?)が成立していました。
 が、この以心伝心、阿吽の呼吸、魚心あれば水心は、あっけなく裏切られます。結局パッと見の印象だけを近づけただけの、 完成度が異常に低いニセモノを買わされる結果になります。
 当時、代用品が多く作られた代表的ゲームが「ロードランナー」です。1984年冬にSONYから本物が発売されるまで、MSXにはレンガとハシゴでそれっぽく偽装した「偽ロードランナー」 がコンスタントに現れました。その中には「ライズアウト」のような佳作もありましたが、 「ブギウギジャングル」やこの「スーパードリンカー」のような、とっても微妙な作品も同時に生み落とされました。



特色はジャンプと"酔っ払い度"

 製作側も本心ではロードランナーとまったく同じゲームを作りたいところでしょうが、それはさすがにアウツ。そのため外観をロードランナーに思いっきり似せながらも、 ルールには若干の変化が加えられています。
 このスーパードリンカーでは、穴を掘る代わりにジャンプが可能で、また集めたボトルによって酔っ払い度(移動速度)が変化します。敵の頭上に乗ることはできません。



「追い込まれてはいけない場所」を把握すべし

 ジャンプが可能(敵はジャンプしない)、 ボトルを回収すればクリアで画面上に上る必要がない、などスーパードリンカーにはゲーム難度を下げる要素がたくさん含まれています。 が、これを一気に無にするのが、条件によっては敵をジャンプで飛び越えられないことです。
 追って来る敵をジミー・スヌーカのように(古い) ジャンプで越えようとすると、敵はこちらのジャンプ時の高さに反応して、より高い場所に向かおうとして、ハシゴのある方向に引き返してしまうことがあります。
 こうしてハシゴとの位置関係によっては敵を飛び越えられないために、スーパードリンカーには「追い詰められたらほぼ死ぬ場所」が存在します。このエリアの把握と、 その対策が、クリアの大きな鍵になります。



もちろんエンディングなし

 MSX最初期の作品のためエンディングはありません。20面クリア後は無言で1面に戻ります。




パッケージ                 タイトル画面




1面                    2面



3面                    4面



5面                    6面。



7面。右下のボトルは一番最後に取ると楽。  8面



9面                    10面



11面                   12面



13面                   14面



15面                   16面



17面                   18面。開始時に左右どちらに行くかが重要。



19面                   最終20面。一度右に下りると左に戻れない。