パイナップリン

発売年:1984年
メーカー:アスキー / ZAP
価格:4800円
機種:MSX
媒体:ROMカートリッジ

「お母さんのため、パイナップルをさがしにイカダで南の島へやってきたパイナップリン、一見のどかで、そよ風ふくこの島の名前はザップ島!  ここの動物たちは、毒をもっていたのであった。スクロール リアクションゲームの決定版! 一度やったらやめられない!?」(パッケージ裏の解説文より)


操作方法

↑↓←→  :移動
スペースキー:ジャンプ

 パイナップルを5つ取って画面右端にたどり着けばラウンドクリア。パイナップルは1つを取ると新たに1つが出現します。 5つを取ると主人公のパイナップリンの色が青に変わります。
 10面でパイナップルを5つ取ると、右端の大きなパイナップルを手に入れることができます。 その後、今度は画面を左に戻り、1面のアップル小屋に戻ればゲームクリアになります。


雰囲気は名作ゲーム

 MSX最初期に多数リリースされた"5つ回収&敵3人もの"の一つです。発売時期としては、1983年リリースの「ハイウェイスター」 「ミッドナイトビルディング」と、1984年秋発売の「ファンキーマウス」の間に入ります。
 パイナップリン最大の魅力は、当時としては綺麗なグラフィックと、統一されたコンセプト。南国風の色使いと風景、キャラクターに加えて、タイトル画面は見事なウクレレ風の音色! 当時MSXユーザー最大の情報源だった「MSXマガジン」のレビューでも星4つ(5段階中)を獲得しています。
 しかし実際にプレーを始めてみると、あまりの難しさに心を折られることになります。 最大の問題点はジャンプの難しさ。島から島、橋から橋へ飛び移る際に踏み切りが合わず真下に落下、という死因でゲームオーバーを連発します。
 また階段昇り降り時&空中落下時の動きの遅さも大きな問題。安易に高いところから飛び降りてしまうと、横から敵に簡単に追いつかれてしまいます。 さらに、敵の動き&発生ポイントのいやらしさも深刻で、こうした要素がゲームから爽快感を奪っています。
 グラフィックの綺麗さと、南国的コンセプトの統一感で、画像を見る限りは名作の雰囲気を持つ「パイナップリン」ですが、一旦スタートすれば「思い通りに動かないキャラクターに言うことを聞かせる」ことに腐心することになります。


タイトル画面。見事なウクレレの音色!   各面は画面左からスタート 




イカダを使って海上を移動できる      上にはコウモリ、下には蛇と亀が



パイナップルを各面で5つ集めると…   パイナップリンが青くなる!



休憩ができるアップル小屋         序盤最大の難所 蛇&亀の落下をかいくぐる