CHECKERS in TAN TANたぬき
発売年:1985年
メーカー:ポニカ
価格:4800円
機種:MSX
媒体:ROMカートリッジ
「♪たんたんたぬきの××は~♪の音楽に乗ってフミヤを動かしてください。フミヤがたぬきのところまで行き着くと、たぬきが仲間を集めに歩き出します。無事6人のメンバーを集め終わると一面クリアー。パズルの要素を取り入れたアクションゲーム。さあ、女の子を家に呼んでチェッカーズと遊ぼう。」
(当時の広告より)
操作方法
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赤いアーチの本部(?)から出てきて、規則的な動きをするメンバー(黄色いキャラクター)を5人捕まえると面クリア。メンバーを捕まえられるのは、フミヤの足跡を逆走するたぬきのみ。タヌキをうまく使って、メンバーと鉢合わせさせます。
とんでもない超難解ゲーム
「南極物語」「さよならジュピター」「チャンピオンズ」など、
映画をテーマにしたゲームを続々と発売していたポニカが送り出したMSXオリジナルソフト。
一見するとチェッカーズ人気に便乗したぬるいゲームのように見えますが、
やってみると意外な難しさに唖然とするはずです。
主人公のフミヤが歩くと足跡が音符になります。
フミヤは音符の上を歩くことができません。つまりバックができません。
しかもフミヤは他の登場キャラクター(メンバー、ファン、ガイコツ)のいずれに触ってもアウトです。
フミヤは自分の足跡に行動範囲を狭められ、画面上を動き回るどのキャラクターに触れてもいけないという、
かなりの制約の中で行動することになります。
フミヤが寝ているたぬきに触れると、たぬきは音符を回収しながら歩き出します。
たぬきはメンバーを捕まえるとともに、敵を消してくれるフミヤの唯一の攻撃手段です。
これまで様々なパズルゲームが発表されてきましたが、
このタイプのルール設定、仕組みは後にも先にも、TAN TANたぬき唯一のものではないでしょうか。
このオリジナリティはもっと評価されていいように思います。
で、お気づきの通り、このゲームの敵キャラクターはファンです。
プレーヤーはファンを普通に「敵」と呼びながらプレーすることになります。
チェッカーズファンに買ってもらおうという狙いでありながら、
ファンの熱をゾンビ的に解釈しているという、とても素敵なゲームです。