歴史を解き明かした法則さえ歴史に埋もれて、 再び欲せられるほどの月と日の果てのこと。 勝ちすぎても不安を覚えるものである。見下ろすオークの屍と低く響く詩人の記録に神々の数式を見た者たちが現れた。ヒューマンは敵の骨と肉と汗でうず高い富を得たが、まったく楽な勝ちの回数だけ心が欠けていくようだった。走るがままに強くなり遙か最後尾であえぐ敵の姿を見る必要もしない。 期日にきちんと合わせた魂をゾール神ヘ過剰に納める仕事が我らケフル騎士団の命を掛けた戦いなのだろうか。溢れる血に歓喜する自らの心を征するのが真の聖戦であろう。 そこへ素早くシャーズの奇特なものたちが地中海から友よと忍び寄った。ヒューマンは躁で賢い猫族に気を許しがたくあったが、シャーズの背にはもっと価値ある重たいアルシャが乗っかっていると言われればわかち合うものもあるかと思わされた。それと運動を広めるにあたって二種族の喜捨はたくさん身が軽くなるというもの。 ――お猿と猫様が聞いた。豚さんおかずは足りるかい |
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