諸外国に比べ、周りを海に囲まれ、国土が狭く、さらに平野がほんの少ししかない上に、降水量や地震が多く、台風にも多く見舞われる国に住んでいます。
私のような一般人が、偉そうなことは言えませんが、天災による被災は、どなたにでも起こりえることではないでしょうか。
そして、どのような災害でも、それに伴って断水や停電、ガスの供給停止等が起こりがちです。
そういった不測の事態に備えて、実際にご協力させていただいた経験をもとに、ここでは 『 断水時 』 について、淡水産の生体を守り助けるために、飼育される方の助けになればという思いで書いています。
観賞魚も飼育されている方にとっては、本当に大切な命です。
水道水が出なくなって、その状況がしばらく続きそうな場合に、人間が飲んだり、煮炊きするのに使ったり、生活に使ったりする水の確保が第一優先だということは勿論の事ですが、種々のペットを救おうと、飼い主さんや周囲の方々が努力するのと同じように、観賞魚をはじめとする、水質によって大きな影響を受ける水棲生物を救うために、何が必要になるのかを、ここでは淡水産限定になりますが、私なりにまとめました。
通常の飼育に必要なものはすでにお持ちで、さらにその上で、有れば危機を脱する可能性が生まれるものだということでご覧ください。
その可能性がどの程度かは、その時その時で違ってくることでしょうが、これまでしてきた実験を通して、適切に行えばかなり高い確率になると感じています。
ご当人が用意できるもの、ご協力される方がお送りすることができるもの、その時その時で異なることでしょうが、一通り挙げておきたいと思います。
ただし、これらは私が実際にご協力した際の経験や、その後の実験を通して、私が個人的に必要だと感じた、あくまでも案です。不要なものや、他にも必要なものが出てくることもあるかと思われます。
それから、必ずしも助けられない場合があったり、マツモや生きたろ過バクテリアを使う以上、それ以外の菌や寄生虫等を持ち込んでしまう可能性もあるということ。これらのことをお互いに十分に理解して、もし助けられなかったような場合にも、トラブルにならないように、最初に合意しておくことは、言いにくいことではありますが、とても重要なことだと思います。
薬浴中や塩水浴中の場合は中断し、真水に戻すことで、下記メニュー内の対応が可能ですが、その場合には治療の中断となり、病状が悪化する可能性が高くなりますが、実はもう薬浴する必要がなくなっているということが結構多いように感じています。
例えば、尾ぐされ病(ヒレぐされ病)は、病気の進行が止まり、ヒレの再生が始まれば、薬浴し続けなくても大丈夫です。
また、白点病の白点虫は高温に弱く、薬や塩や鷹の爪等を使わなくても、水温を徐々に30℃以上に昇温することで、症状を軽くできたり、治すことすら可能なこともあります。これは高温で飼育する魚種が白点病になりにくい理由でもあります。
治療薬については、ろ過バクテリアや水草にも害が無いとされるものもあるようですが、まったく影響を与えないのか?私は使用したことがなく、分かりかねます。
よくされている、0.5%の塩水の環境下では、マツモは使えませんし、生きたろ過バクテリアを送っていただいた場合でも、輸送中に水温の上昇や下降、振動等によりダメージを受けているため、さらに塩水となりますと、ろ過バクテリアが死滅してしまう可能性があります。
ちなみに 『 その場所で 』 濾過バクテリアがしっかりと定着している飼育環境を、0.5%の塩水にしたとしても、通常はそのことで濾過バクテリアが死滅することはあまりなく、飼育水の透明度が若干低下する場合もありますが、アンモニア濃度や亜硝酸塩濃度が上昇したとしても、ほんの少しで済むことが多いです。
※ 0.5%の塩水というのは、淡水魚に塩水浴をさせる際の一般的な塩分濃度です。
<2020.02.09追記> リンク先各ページに、アンモニア試薬が入手しづらいような場合について加筆しました。
<MENU>
↓ ・ のある項目をタップ(クリック)
|
|
生物ろ過が立ち上がって 『 いない 』 場合 |
|
・ | マツモの水質浄化能力を利用する方法 |
(立ち上がり具合が、どの段階でも対応可能) | |
・ | ゼオライトとマツモの水質浄化能力を利用する方法 |
(飼育し始めたばかりか、生物濾過を立ち上げ直す場合で、すぐにはマツモが入手できない場合) | |
・ | 生きたろ過バクテリアが定着したろ材とマツモの水質浄化能力を利用する方法 |
(飼育し始めたばかりか、生物濾過を立ち上げ直す場合で、飼育に慣れた方には最も即効性あり) | |
生物ろ過が立ち上がって 『 いる 』 場合 | |
・ | |
(蓄積する 硝酸塩 リン酸 等を吸収させ、水換えまでの期間を延長) | |
|