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グリーンウォーターが濃くならないように

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2018年11月12日 ~ 12月4日 22日間


【実験結果】


マツモ、グリーンウォーター、コケ、の3つで養分の取り合いをさせ、さらに濾過器のウール等でグリーンウォーターを構成する植物プランクトンを濾し取って、早めに洗うことでグリーンウォーターの濃さをコントロールすることができそうです。


※ 水槽用の照明を消灯したり、屋外であれば日光の当たり具合を調整することでもグリーンウォーターの濃さをコントロールできますが、照度の調整以外にコントロールできないか試してみました。




【実験の内容】


60cm実験水槽が、薄~くグリーンウォーター化しましたので、せっかくなので、マツモを入れることで、グリーンウォーターが濃くなるのを防ぐことができるかを実験したいと思います!(^^)


<グリーンウォーター化しつつある実験水槽>


<マツモを50g入れてみました>




<硝酸塩濃度 : 25mg/ℓ ほどです>

硝酸塩濃度(テトラ 6in1)


<ここまでの硝酸塩濃度の推移です>

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硝酸塩濃度の推移

濾過器のスポンジを飼育水でもみ洗いして、エアチューブを外し、濾過バクテリア温存のためそのまま浸けてあります。


浸けておくだけでも、スポンジ表面を中心に濾過作用はするはずです。それプラス、底砂に主な生物濾過をしばらく任せます。


濾過器を止めるのは濾過器で植物プランクトンを濾し取らず、マツモとの養分の取り合いでグリーンウォーター化を抑えられるかをみるためです。




硝酸塩濃度はやはり横這いで、25mg/ℓあたりです。


濾過器の稼働を止めると、20wの蛍光灯2本と決して強い照明ではありませんが、さらにグリーンウォーターが濃くなりました。


濾過機に濾し取られることなく、増殖してきたということでしょうね。


それでも、まだまだ薄~いグリーンウォーターです。


でも、観察していれば、上から見て動画くらいでも、異変には気づくはずですよね?(^^)




ここから、マツモを 50g入れて、植物プランクトンと養分の争奪戦をしてもらいました!(^^)


ガラス面のコケはできるだけ落としました。底砂もスポンジで軽く撫でて転がし、できるだけコケの発生を抑えました。


マツモ vs グリーンウォーター


微妙にちょっとだけコケが・・・




マツモの力で、グリーンウォーターが濃くなったりすることなく、できれば、だんだんとクリアになって行ってくれることを期待しました。




<実験開始時(マツモ投入前)の水質>


pH:7.5、アンモニア濃度:ゼロ、亜硝酸塩濃度:ゼロ、硝酸塩濃度:25mg/ℓ、総硬度(GH):8dH、炭酸塩硬度(KH):5dH

濾過器の稼働を止めて 二日後


グリーンウォーターになりつつある、40ℓの飼育水にマツモ50gでは、グリーンウォーター化を抑えきれず、少しずつグリーンウォーターが濃くなって行きました(^_^;)


それでも水質は良好です。


pH:8、アンモニア濃度:ゼロ、亜硝酸塩濃度:ゼロ、硝酸塩濃度:30mg/ℓ、総硬度(GH):8dH、炭酸塩硬度(KH):5dH


※ pH、アンモニア濃度、亜硝酸塩濃度 ← 液体の試薬 他は 6 in 1

マツモを入れて9日後の状態です(^ー^)


ほぼ全量の水替えから:19日


グリーンウォーター化して : 12日


マツモを 50g入れ、濾過器を止めて : 9日



少しずつグリーンウォーターが濃くなって、50g入れたマツモは 77gに増殖!なんと9日間で 54%増えました!!


6匹で 魚体重 80g余りの金魚が入っていますので、多少は食べられていますが、それでもこれだけ殖えました。




マツモだけで、アンモニア濃度がそこそこ高めな環境では、10日もすれば多分倍(100%増殖)になっていたことでしょうから、おそらくグリーンウォーターと養分の取り合いをしているのでしょうね?


グリーンウォーターの濃さですが、透明な水槽ですので濃く見えますが、まだ薄めです。


水質は良好!(そろそろ硝酸塩濃度が高め)


pH:7.7、アンモニア濃度:ゼロ、亜硝酸塩濃度:ゼロ、硝酸塩濃度:40mg/ℓ、総硬度(GH):8dH、炭酸塩硬度(KH):6dH


※ pH、アンモニア濃度、亜硝酸塩濃度 ← 液体の試薬 他は 6 in 1




グリーンウォーター化を抑えるために、光量を抑えるというのを次の選択肢としていましたが、変更して・・・


ガラス背面と側面の 3面にあえてコケを生やし、ガラス前面と底砂はコケが生えないように、スポンジで擦ったり、底砂は同じくスポンジで撫でて砂を転がしてコケが生えにくくしました。


それを助長するように、照明を水槽上部の後方に配置しました。




マツモ、グリーンウォーター、コケ の三つ巴(^^)


これで、どこまで水替えせず、良好な水質を保てるかを見守りました。

マツモを入れて19日後の状態です(^ー^)


ほぼ全量の水替えから:29日


グリーンウォーター化して : 22日


マツモを 50g入れて: 19日


コケを生やし始めて:10日


投げ込み(リング濾材)稼働させて:6日





マツモとコケ、投げ込み濾過(リング濾材に変えた)の効果で、少しずつグリーンウォーターが薄くなりました。マツモは10日間で、約80gから120gに増えました!(^^)


6匹で 魚体重 80g余りの金魚が入っていますので、多少は食べられていますが、それでもこれだけ殖えました。




グリーウォーターの濃さですが、透明な水槽ですので濃く見えますが、結構薄めです。


水質はまずまず良好!(そろそろ硝酸塩濃度が高めながら維持されて)


pH:8、アンモニア濃度:ゼロ、亜硝酸塩濃度:0.1mg/ℓ、硝酸塩濃度:40mg/ℓ、総硬度(GH):8dH、炭酸塩硬度(KH):6dH


※ pH、アンモニア濃度、亜硝酸塩濃度 ← 液体の試薬 他は 6 in 1




ガラス背面と側面の 3面のコケはそのままで、ガラス前面と底砂はコケが生えないように、スポンジで擦ったり、底砂は同じくスポンジで撫でて砂を転がしてコケが生えにくくしています。


それを助長するように、照明を水槽上部の後方に配置しました。


さらに、投げ込み濾過を本来の濾材板状ウールにします。ただし、活性炭カートリッジは外し、使用しない状態で様子を見ます。




マツモ、グリーンウォーター、コケ、ウールでの物理濾過 の四つ巴?(^^)


これで、良好な状態にできれば、あとは光量のコントロールということになります。

マツモ、グリーンウォーター、コケ、ウールでの物理濾過(^^)





投げ込み式濾過器のウールでの物理濾過を2日間稼働させたことで、かなりの植物プランクトンを濾し取ることができました。



ここからまたグリーンウォーターを濃くしたければ、投げ込み式濾過を取り出すか、浸けておくだけにすれば、またグリーンウォーターを濃くすることもできることでしょうね(^ー^)


できれば、ウールの植物プランクトンは簡単にでも洗い落しておいた方が飼育水が痛まず良いと思います。




グリーンウォーターは適度な濃さなら、とても有益ですが、濃くなりすぎてしまいますと、水換えが必要になるため、そうならないように、濃さを調整するという実験をしました。




水質も引き続き、まずまず良好!(硝酸塩濃度が高めながら維持されて)


pH:8.2、アンモニア濃度:ゼロ、亜硝酸塩濃度:0.1mg/ℓ、硝酸塩濃度:50mg/ℓ、総硬度(GH):8dH、炭酸塩硬度(KH):6dH


※ pH、アンモニア濃度、亜硝酸塩濃度 ← 液体の試薬 他は 6 in 1




ここから先は、水質だけを言うなら、マツモの量、グリーンウォーターの濃さ、コケの種類や量などで、硝酸塩濃度をそこそこの値で抑えながら、水換えができるようになるまでしのぐことができると思います。


室内ですので光量が弱めでしたが、屋外ですと、それぞれに光量や水温等様々な条件に応じて調整することが必要になることでしょうね。


水換えをしないことで、常在菌による病気の発症のリスクが高くなってきますので、よく観察することが重要だと思います。

前回水換えをしてから、32日間の硝酸塩濃度の推移です(^^)


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硝酸塩濃度の推移

高めの値にはなりましたが、許容範囲内で推移しました。



定期的な水換えは、pHを適正な値に保ったり、生物ろ過で最終的にできて、水草やコケ、植物プランクトンなどによって消費されないと蓄積してしまう、硝酸塩の濃度を下げたり、魚などに害となる菌を減らすためにも必要なことだと思います。


今回は、水換えしたくてもできないケースも想定していますので、できるだけ水換えをせず、実験をしています。

<ご注意>


魚の種類や大きさや数、餌の量によっては、一概には言えないということをご理解ください(^ー^)


また、この方法を公表しているのは、個人がしていることですので、学術的な研究レベルほどでは当然ないにせよ、ホビーレベルの試薬での実験で、十分な効果が得られたため、お困りの方がいらっしゃれば、どうぞお試しくださいと公表しています。


ただし、個別に私自身が立ち会えるわけではありませんので、すべての結果に対して自己責任でお願いします。