Essay
日々の雑文


 24   20060308●雑感『情報のご用心』
更新日時:
2006/11/01 
 
 
 
情報の
   ご用心
 
 
 
 
 
 
私の体験から言いますと、
他人から聞かされたり、噂話として伝わったり、
新聞・TV・出版物やインターネットといった、
媒体(メディア)に載って流れてくる情報を
受け取るときに、
気をつけたいことは、三つ。
 
ひとつ、「情報は意図的に流される」
情報を受け取るあなたに、どんなふうに理解してもらいたいか、
どんな反応や言動を返してもらいたいか、
必ずそういった、“発信者の意図”が裏に隠れています。
情報を鵜呑みにして踊らされる前に、
“何をねらって発信された情報なのか”考えてみましょう。
 
ふたつ、「情報にはウソがある」
あなたが自分で、直接、情報源に確認したのでなければ、
その情報が(どんなに偉い人が真実だと断言していても)
“もっともらしい嘘”という可能性があります。
情報を信じてバカを見る前に、
“ひょっとして、嘘が混じっていないか”疑ってみましょう。
 
みっつ、「重要な情報は、最後まで隠される」
もしあなたが、宝物のように価値の高い情報を握っていたら、
普通、そんな大事なことを他人に教えようとはしませんね。
世間の誰が知っても、たいして問題のない情報だけが、
メディアに大量に流されていくのです。
重要な情報は、重要だからこそ、姿を見せないものです。
だから逆に、
“情報がなさそうなところに、大事な情報が潜んでいないか”
推理してみましょう。
 
本当に重要な情報は、門外不出。
“極意”とか“秘伝”と題されたノウハウ本は、
“極意”とか“秘伝”は絶対に載せてはいません。
だって載せたとたん、“極意”でも“秘伝”でもなくなりますからね。
 
作家が書いた小説の『書き方』『賞の取り方』みたいな本が
たぶんそうでして、
それを熱心に読んで真似しても、結果を期待するのはよしましょう。
人知れず艱難辛苦して会得した、大切な創作のツボですから、それを、
わざわざ本にして、同業者にまでプレゼントする作家には、
まず、お目にかかれないと考えていいですね。
 
どれほどITが発達し、ネット万能社会と言われようと、
真に世界を動かしている不気味なパワーは、文字にも映像にもならず、
きっと、昔から秘密の暗闇に隠されてきた
……のでしょう。
 
情報の形をとらない、
得体の知れない、なにものかが、
世界を支配しているのだろうと
思います。
 
 
 
 


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