Essay
日々の雑文


 73   20111201●仕事『月刊総務』2011年12月号
更新日時:
2011/12/20 

仕事●『月刊総務』2011年12月号
 
企業の総務担当者を対象に、主に予約購読されているビジネス誌です。
二つ目の特集記事を『本当に役立つ周年事業の進め方』と題して、企業の創業/創立○○周年に行われる記念事業の企画・実施マニュアルを12ページにわたって執筆させていただきました。笑ってしまう方がおられるかもしれませんが著者の肩書は「日本SF作家クラブ会員」。400字詰原稿換算で40-50枚程度のボリュームですが、なにぶん先例のない事項が多く、思わず苦戦してしまいました。
というのは……一般に周年事業として開催される謝恩パーティや記念セール、あるいはCIとか社史の発行など、行事のほぼ9割9分は、じつは、必ずしも、きりのいい十周年とか二十周年に行わねばならないという必然性はないからです。創業4年とか9年とか13年とか、そういった半端な年に同じ内容の記念事業を実施したって、その時期が適切ならそれで良いわけですから。となると、いったい、周年事業の意味って何だろう……ということに。
この迷宮的な周年事業のカラクリをどう説明するのか、それがどことなくSF的というか……。思えば、結婚記念日だって十年とか五年単位ですね。なぜ十年とか五年単位なのだろう? たぶん指折り数えて片手で五本、両手で十本という、身体的な計数感覚が起源だろうと思うのですが、論理的に証明できるものではなさそう。
とはいえ私たちがなんとなく十年とか五年単位で記念日の節目をつけたがっているのは事実のようですし、それが、身体的な構造や生理感覚に起居しているならば、人類の歴史的な営みを解明するひとつの手掛かりになるかもしれませんね。
「なぜ、人は、暦を発明したのだろう?」「年齢を数えるのだろう?」とか。SF的な謎はこんなところにころがっているのです。
 
 
 


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