物語の内容のネタバレレポですが、パンフには役名もセトリも何もついてないので、いつものように私の勝手な主観で書いておりますので、違ってる点はご容赦を・・・。
●奈緒美の家
5か月前に地震により被爆した強制避難地域にある高岡さん扮する主婦の奈緒美の家に、役場の人間が早くこの家から出て避難するか、さもなければ警察が来て強制的に避難させられることになるとの何度目かの勧告をしにきます。
でも、避難はしないと、頑なに拒む奈緒美。
そこに宮っち扮するオノという奈緒美の夫の部下が奈緒美に食料を届けに来ます。
黒髪のヅラを被って、スーツを着てるみやっち、超かっこいい〜vv
なぜ奈緒美が避難しないかっていう理由ですが、奈緒美の夫は津波で行方不明になっていて、自分が家から離れると、夫が自分を探せないから・・・なんですけど、夫だけでなく子供のタクヤも行方不明のはずなのに・・・「タクヤ、帰ってきたんです。」と、奈緒美。

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奈緒美が席を離したすきに、役場の人は、オノになぜ食料を運ぶのか、尋ねます。
強制避難地域で、電気ガス水道全て止められて、スーパーコンビニも退去したこの地域で、オノが食料を持ってこなければ、奈緒美は生きていけないから避難するしかなくなると言う役場の人に、強い口調で「帰ってくるかもしれないじゃないですか!突然帰ってくるかも!」って怒鳴るみやっちがカッコイイ〜vvv
オノが奈緒美に食料を運ぶのは、地震の当日、二日酔いで営業ルートを上司である奈緒美の夫に変わってもらったために、津波に巻き込まれたから、自分のせいだと思っているオノ。
そして、役場の人も、オノにも誰にも見えてない『タクヤ』と会話する奈緒美。
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奈緒美はショックで頭がおかしくなったんだと驚愕するオノですが、とりあえず奈緒美にあわせて、見えない『タクヤ』に『さあ、来い!タクヤくん!!』と、プロレスごっこをしたりしてあげます。
奈緒美は『タクヤ』が木登りをしたいという、庭から見えるアンズの樹をオノに見せます。
●瓦礫の街
地震で何も無くなった瓦礫だらけの街を、奈緒美は『タクヤ』の手を繋いで、夫を探して歩いています。(実際は一人で歌を歌ってる奈緒美の姿が痛々しい・・・)
首だけの地蔵(竹井さん)を見つけ、奈緒美は地蔵の首を直すんですけど、その時に突然地蔵から声が聴こえ、「私の声が聴けるということは、あなたは選ばれた人です!私と一緒にキフシャム国に来てください」と言われます。
そしてキフシャム国の危機を一緒に来て救ってほしいと言われるんだけど、奈緒美は拒否。
とりあえず、自分の胴体だけは探してくださいと言われ、地蔵の胴体を探す奈緒美。
地蔵は子供たちに頭を「砲丸投げ〜!」って言われて、投げられた・・・と語ります。
で、ようやく見つかった胴体はう●この落書きまでしてあって、ショックを受ける地蔵。
では、この胴体にしない?と、その辺に落ちていたピングーのぬいぐるみを持ってくる奈緒美。
「あなたは私を馬鹿にしてるんですか?」と言う地蔵。
でも、見えない『タクヤ』はキフシャム国に行きたいと言うので、結局キフシャム国に行くことになる奈緒美。
(でも、地蔵にもタクヤは見えません)
●キフシャム国

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瓦礫の洗濯機がキフシャム国への入口になってて、そこからキフシャム国に行く奈緒美。
(そこでステージのスクリーンにタイトルが。)
そこでは、王位継承者の宮っち扮するイリマ王子と、異母兄弟の伊礼さん扮するタチアカ(?)王が争ってます。
キフシャム国に闇の呪いがかけられていて、軍を率いてそれをなんとかしようとするタチアカは、ひきこもっているイリマには国は救えないと卑怯者だと侮辱すると、王子様衣装のみやっちが「誰が卑怯者です?」と、登場。茶髪みやっち、超かっこいい〜〜vvv
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で、イリマは対処法が何もわかってないのに闇に立ち向かっても、無駄に兵を失うだけだとタチアカに対抗。
そして、宮っちと伊礼さんが見つめあってのダンスvvv
これ、超かっこいい〜〜vvv
伊礼さんも男前で、ダンスが上手いvvv
そこで人間界では地蔵(実はタヌキの精霊)が、イリマの元に奈緒美を連れてきます。
イリマは奈緒美に「私と共に冥界へ。死んだ者の国に旅に出てほしいのです」とお願いされます。
生きたまま精霊が死者の国に入るためには、人間だけがその扉を開けることが出来るとのこと。
なぜ冥界に行く必要があるのかというと、この国にかけられた呪いを解く呪文は、死んだイリマの父親の王だけが握っているので、その呪文を聞くために冥界に行く必要があると。
拒否する奈緒美だけど争う2人を見て、「人間はやる時はやるのよ」と結局行くことを承諾。
「あの人間は何に話しかけているのか?」と、奈緒美が見えないタクヤと話してる姿を見て、キフシャム国の誰もがタクヤの姿は見えないので、訝しげな顔を。
タチアカは軟弱なイリマよりも自分が冥界に行った方がいいと言うけど、「私、沼系の人より王子の方がいい」と。(タチアカは沼の王なので、沼系の人と)
で、タチアカはイリマに一週間以内に呪文を持って帰らなかったら、兵を率いると。
●冥界の扉
で、旅に出る王子たちですけど、タチアカはイリマが連れてった兵士たちを攻撃。
結局王子とタヌキと奈緒美の3人だけになってしまいます。
でも、時間が無いので、3人だけで旅を続けることに。
ようやく冥界への扉にたどり着く3人。冥界の扉の番人のグランドゲートキーパーに、中に入りたかったら「一番大切な者の一番大切な物を置いていけ」と言われます。
色々考えますが、一番大切な者というのは「奈緒美」。一番大切な物は「タクヤ」。
実際にはタクヤはいないけど、タクヤがいると思ってる奈緒美は拒否しますが、イリマ達が殺されかけたため、戻ってきたら返してくれるということなので、しぶしぶ受け入れる奈緒美。(でも、ゲートキーパーたちも「タクヤ」の姿は見えてない・・・)
「死者の国はお前たちが嘘をつかない限り絶対に嘘をつかない」というゲートキーパー。
で、冥界の扉が開き、中に進む3人。
●冥界の旅
そして、冥界を旅する3人の姿は3人が黒子のかぶりものをして、人形劇で表現vv
これ、超可愛い〜〜〜vvv
こういうファンタジーの旅のシーンとかって、退屈になりがちですけど、そういうのを人形劇でささっとすませるのがおかしい。
しかし、同じような道を何度も進み、全く前に進まない3人。
それは3人が嘘をついているから・・・。
イリマの嘘は・・・ホントは父親よりも死んだ母親(アプリコットの樹の精霊)に会いたいって思っていたのです。
イリマに「奈緒美さんの子供の頃の夢はなんですか?」と聞かれ、「童話作家です」と答える奈緒美だけど、そんな自分の夢をすっかり忘れていたと。
もし、この一連が奈緒美の物語であったら「ラストは自分で決められます」というイリマ。
しかし、宮っち、水を浴びたみたいに汗でビッチョビチョだ・・・。
そうこうしてると三つ首の冥界の番犬ケルベロスが出てくるですが、この番犬、超面白い〜。乳首出してるし、一つだけ自分の顔だけど、もう2つの顔が出す声は腹話術。(とても沼系の人と同一人物には見えない)
番犬にイリマはこの樹の間を通れば父親に会えるが、母親に会いたければ別の樹の間を進めば会えると言います。ただし、自分に嘘をついてる限りたどり着けないと。
そして、番犬の仲間も出てきますが、ケンタウロス、スフィンクス・・・となぜか牛が登場。
みんなおかしい。
「絶対お前たちを通さないぞ」って番犬がヒューマンビートボックスをやりだして、腹話術を交えて歌を歌います。
1番は番犬が歌って、2番は宮っちがマイクを持って軽くダンスしながら歌います〜vvvすごいカッコいい〜〜vv
3番は全員で歌いますが、(宮っちと伊礼さんのデュエットもv)高岡さんも歌ってる〜vv
しかし、みんなノリノリで歌ってるのに、曲の途中で曲が切れてしまいますが・・・。(^^;)
でも、番犬たちが超馬鹿なので、結構簡単に番犬達を通過して、父親に会える道を進むイリマ達。
番犬達は「また会う日まで」を熱唱。(この方、超歌上手いので、余計笑える・・・)
そして旅を進める3人ですが、今度はスクリーンにアニメ調の3人の旅する姿が・・・。このアニメのみやっちが超カッコいい〜vvv(なぜかタヌキまでいい男に描かれてる)
で、ついに父のハシモリ王に再開。(登場人物の名前は自分の耳の聞きかじり・・・なので、間違ってるとこもあるかもですが、ハシモリ王はハシモリであっているとの、鴻上先生直々にツイッターでコメントをいただきましたvvv)
ハシモリ王は嫌な人間のはずなのに、イリマとの再会を祝い、祝宴を催そうとして、食べ物とか飲み物を持ってきます。
でも、冥界の食べ物を食べてしまったら、元の世界には戻れないことを知っているので、ハシモリ王の偽物だと勘付いたイリマが「あやかし!!」って、切り捨てます。
●キフシャム国
一方、約束の1週間がたっても、呪文を持って帰らないので、タチアカは出兵することに。
●ハシモリとの再会
で、突然客席の上手側の通路の前方からみやっちが登場。ちょうど私のいた席の近くだったので、ビックリした〜・・・。
で、ステージに上がり、今度は本物のハシモリ王と再開しますが、イリマに呪文を教えないどころか、イリマに冥界に残らせて、自分が生き返って国を救うと言い出します。
結局「期待した僕が馬鹿だったんです」と帰ろうとするイリマ。
「逃げるのか?呪文がほしければ闘って奪おうとしないのか?」と挑発するハシモリ王。
で、闘う2人。みやっちの殺陣、超かっこいい〜vvv
しかし、そこで奈緒美が直接ハシモリと話をしようとします。みやっちはタヌキにずるずるとステージの端っこに引きずられますが、それが可愛い〜〜vvv
奈緒美は「親が息子の身代わりになることはあっても、自分の息子に死ねなんて言わないですよ〜。」「王子はハシモリ王と同じですごく頑固だ」「キフシャム国を一番愛してるのはハシモリ王でしょ?」と説得。
ただし、「冥界には大事なものを持ち帰る時、振り向いた者は全てを忘れる。イリマは絶対に振り向く。その時にはお前は私のことを強く思え」と、そうしたらイリマのところに現れて、自分がイリマととって代わると。
で、ハシモリはイリマに呪文を授けます。
「あなたのことだけは絶対に思わない」という奈緒美に。
「思わないと思うほど、お前は私のことを思う」「お前が私のことを忘れるためには忘れ川の水を飲むしかない」と言うハシモリ。
●冥界の旅
また人形劇に。今度は戻ろうとするけど、同じ場所をぐるぐる廻るだけで、なかなか戻れない。
絶対振り向いてはいけないプレッシャーに緊張している3人。
「冥界の出口を目指していながら、実は出たくないと思ってる」嘘を王子がついているから戻れないってことを気づくタヌキ。
そこに王子の母親が登場。
振り向いてはいけないから、ムーンウォークで戻って母の顔を見る王子。(なんか杜子春みたいですね〜・・・)
「お母さんと一緒にここにいたいです」と言うイリマに。
「振り向いたら全てを忘れてしまうのよ!」と説得する奈緒美。
全てを忘れたら、子供に戻って、また母親に育ててもらうというイリマ。
「息子が一番喜ぶことをするのが母親でしょ」と、母親も説得する奈緒美。
で、母親に「あなたは子供にこう言われたらどうする?あなたは寂しさに負けないの?」と言われ、「私は・・・」と口ごもる奈緒美。
そこにハシモリ王が登場。
母親はハシモリがイリマと入れ替わるために来たと悟って、イリマに「死んではいけません!早く逃げるのです!」とイリマに逃げるように説得。
で、逃げる3人ですが、また同じ場所に戻ってしまうイリマ。
自分に嘘はつけないというイリマ。
またムーンウォークで戻ろうとするイリマ。
ハシモリ王のことを色々奈緒美に聞くイリマに「ハシモリ王、ハシモリ王って言わないで!」と、またハシモリのことを奈緒美が考えてしまったために、またハシモリ王が登場。
今度は「人間よ、お前の会いたい人間は、冥界にいる」と、奈緒美の夫アキオをハシモリ王が連れてきます。
アキオが生きていると信じていた奈緒美はニセモノの夫だと思いこみます。
しかし、アキオは奈緒美に地震の2日前、不倫相手と別れようとしてたと、もう一度タクヤと3人でやり直そうと思っていたけど・・・今回奈緒美に謝れたことで、忘れ川の水を飲む決意をしたと告げます。
奈緒美は冥界の扉にタクヤが待っているからアキオも一緒に冥界の扉に連れていきます。
●冥界の扉
ようやく冥界の扉に到着。
そこでタクヤを返してもらおうとするけど、タクヤはいない。
「私が預かったのは、お前の想いだ。目には見えず、感じるだけの、お前の想いだ」とゲートキーパーに言われます。
奈緒美の夫にイリマとタヌキは「ホントにタクヤを見たんですか?どんな感じですか?」と尋ねられるけど、2人は「・・・子供らしい・・・」としか答えられない。(^^;)
タヌキも「タクヤくんは見えなかったんです」と言われ。
また「タクヤ、そこにいたの?」と、見えないタクヤに話しかける奈緒美。
アキオは「そこにタクヤがいたのか?・・・タクヤは冥界にいる」とホントのことを伝えます。
「笑ってるタクヤが見えるでしょ?」と、まだ続ける奈緒美を「もういいんだ」と抱きしめるアキオ。
忘れ川の水を飲みたいという奈緒美に、ハシモリ王が忘れ川の水を持ってきます。
「全てを忘れさせて」という奈緒美に「君には未来があるんだ」と説得するアキオ。
滝沢革命でもないのに、ステージに水が降ってきて、水の中で殺陣をする宮っちvv
カッコいい〜。
そこにイリマの母親が出てきてハシモリ王を止めて、「振り向かずに走るのです」と3人を逃がします。イリマは母親に必ず立派な王になって戻ってくると誓います。(逃げる時に3人が下手の通路を通ります)
●キフシャム国
ようやくキフシャム国に戻ってきたイリマですが、国は闇に包まれてます。
で、またタチアカが登場。真の王にふさわしいのは自分だとイリマに戦いを挑みますが、奈緒美を人質にとります。
そして、タヌキも実はタチアカの手下だったことが判明。
でも、タヌキは最初はイリマが頼りないから王にふさわしくないって思ってたけど、冥界を一緒に旅して心が変わって「王子は立派なキフシャムの王になります」と。
そして、「私の愛くるしいキンタマにかけて死んでおわびします」というタヌキに、「裏切ってない。ただ迷っただけだ」とイリマ。
で、これからの仕事は自分たちの仕事なので、奈緒美はもう人間界に戻れと、イリマ。
●奈緒美の家

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で、戻ってきた奈緒美。
家の庭でアンズの樹を見ている奈緒美に役場の人が「あんまり外に出ない方がいい。放射線量が高いから」とまたやってきます。
「・・・咲いてます」と奈緒美。アンズの花は放射線量が多くてもちゃんと咲くんだって感心する役場の人。
「あの、タクヤ君は?」って尋ねると、「いますよ・・・。ここに。タクヤはここに移りました」と、タクヤは自分の心の中にいると微笑む奈緒美。
2人の頭上にはアンズの花びらが舞い落ちる・・・というラスト・・・。
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(写真は客席に振ってきた花びらです)
この話・・・会話がギャグになってる部分が多いので、ひたすら笑うところばっかりだったんですけど、実は夫と子供を亡くした女性の見ていた空想・・・っていう、ものすごく悲しい話なんですよね・・・。思わずここで泣きそうになりました・・・。
でも・・・現実に奈緒美のような人が沢山いて、今もその現実は続いている。
それは忘れてはいけないことなんですよね。
すごく悲しいけど、いい舞台だと思いました。
●カテコ1
登場人物が全員登場。みやっちが最後にで出てきて、マントを翻してお辞儀するところが、さすが座長〜って感じでカッコいい〜〜。みやっちの成長に涙が・・・。
●カテコ2
今度は最初に宮っちが登場して、共演者全員を手まねきして、またお辞儀。
●カテコ3
た、最初に宮っちが登場して、共演者全員呼んで手を繋いでお辞儀。、生声で「ありがとうございました」って言ってました。
並びですけど、センターが、高岡さん、宮っち、役場の人っていう順番で、おお、宮っちが高岡さんの手を握ってる〜vvと。高岡さん・・・ホントに綺麗ですよね〜・・・。
●カテコ4
みやっち一人でステージに登場してのトーク。客席はスタンディングオベーションで答えてました。
M:「初日、来ていただいて、ありがとうございます。来てくれる方たち・・・(噛んで)がいるので・・・すみませんね、噛んじゃいました。寒いんですかね〜」って、汗だくなのに・・・。
M:「みなさんのおかげでこうやって舞台に立つことが出来るので、こうやって、末永く、暖かく、応援してください。よろしくお願いします」
って、コンサートの時のみやっちのファンサってムラがあるなあ・・・って思ってたんですけど、今回は、客席を見れる限りみんなの目を見て、ムラなく手を振ってくれました。
そして、客席にいるヲタも・・・今回は、コンサートの時とは違ってて、なんかホントにヲタクが集結していたって感じで、みんな宮っちの成長に感激してるような暖かい感じがして、良かったですvv(しかし、ヲタクって知り合い大杉・・・。なんかあちこちでみんな今日入ってますよね〜的な感じのやり取りが繰り広げられてたvv)
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